赤坂氷川神社の「夏越の大祓式」に参加してみた
都会の中心、赤坂に勤務していながら、自然や伝統・文化をこよなく愛する私は、小さい頃からさまざまな神社を参拝することが趣味の一つである。初詣やお祭りは勿論のこと、節分や雅楽の見学などで神社を訪れることもしばしばある。ただ「夏越の大祓式」は参加したことがないどころか、存在自体知らなかった。
何故存在を知ったかというと、先日定食屋さんのチェーン店「やよい軒」に食事にいった時のことだった。いつものがっつり系の定食以外で何かと思っていたら、色とりどりでバランスも取れ、且つある程度のボリュームもある季節限定の「夏越(なごし)ごはん」というメニューがあった。早速注文して、ネットで調べたら、何でも赤坂氷川神社の神事をもとにメニューが開発され、もう3年目になるそうだ。
さらに調べてみると、赤坂氷川神社だけの神事かと思いきや、何と1,200年以上昔から、6月30日を中心に、全国各地の神社で行われている。半年分の穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈念する神事だそうだ。自称神社通の私が知らなかったとは、何とも恥ずかしい話である。6月30日はたまたま日曜日で会社も休みのため、令和元年初めての「夏越の大祓式」を、会社の氏神である赤坂氷川神社で参加しようと、「夏越ごはん」を食べながら思い立ったのである。
当日は16時40分に赤坂氷川神社に到着。雨が降っているし、いつもは比較的空いている神社なので、参列者は20~30人程度かと思いきや、とんでもない。何と既に道路まで行列ができているではないか。恐らく300人はいそうな雰囲気である。
急ぎ足で受付に行ってみると、最初に形代というものに半年分自分の穢れを移すのだそうだ。うーん、日頃から健全な生活を送っていないので、一杯たまっていそうだが…
初穂料と形代を受付に渡し、列に並ぶ。10分前に案内がかかり、先頭から社殿に上がっていくも、当然私は昇殿できず、外から参列することになった。雅楽が流れる中、約30分程度神事行われる。途中神主さんが外まで来てお祓いもしてくれた。
神事が行われた後、外で「茅の輪くぐり」を行うそうだ。神主さんが参列者全員の穢れのたまった形代を持ち、鳥居に括り付けられた茅の輪を、左、右、左と3回くぐる。その後に参列者がくぐるということで、実際私もやってみた。後で知ったことだが、この3回には意味があり、お参りの前に手を洗ったり、神主さんがシャッシャッとお祓いをするときも3回で、全て神話が原型になっているそうな。くぐっている最中に、「そういえば小さいころこの輪っかを見た!」という記憶が蘇ってきた。なるほど、昔から色んな神社で行われてきたわけだ。日本は、色んなところで昔からの伝統がきちんと続いている国なんだと感傷に浸ってしまった。
令和元年初ということもあり、きちんとお祓いを受けたことで、清々しい気分になることができた。残りの半年、健康に過ごせますように!
※本記事は赤坂在勤ライターE氏が執筆しました。
イベント情報
場所 赤坂氷川神社
住所 東京都港区赤坂6-10-12
時期 2019年6月30日
ホームページ 赤坂氷川神社
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