海の幸の宝石箱。赤坂鮨兆の『おまぜ』
「クールジャパン」と言われて久しいが、テレビなどを見ていても、海外において日本食の人気はまだまだ右肩上がりだ。天婦羅やラーメン、寿司など、どれを食べても「日本人で良かったぁ!」と思わせてくれる。赤坂にもそうした店は多い。例えば、ここ「赤坂鮨兆(あかさかすしちょう)」もそうした店の一つだ。この店のランチで提供される「おまぜ(ちらし寿司)」は一度は食する価値のある逸品だと筆者は信じている。
場所は溜池山王駅と赤坂駅近くの赤坂通り沿いの赤坂山王日枝神社の近く(なんだか早口言葉のようだけど…)。ちなみに赤坂山王日枝神社は赤坂の名はつくものの実際には千代田区であるため、赤坂ではない。しかし江戸三大祭の一つ、山王祭が行われ、参拝客も多い有名な神社だ。ちなみに赤坂の氏神さまである、赤坂氷川神社と同じ勅祭社(東京十社)でもある。話はそれたが、鮨兆は有名神社のそばとはいえ、テナントビルの3階にあり、いささか分かりにくい。だがその分、「隠れた名店感」は満載な寿司屋なのだ。
まず、上の写真を見て欲しい。器からこぼれんばかりに盛られたネタの豊富さは見た目にも華やか!サイの目に切られたネタは、わさび醤油にくぐらせた中トロ、赤身、カンパチ。加えて、イクラやトビッコも食欲をそそる(本原稿は夜中に執筆しているため、もはや食テロと言える…)。まさに海の幸の「宝石箱」(筆者は「この形容詞を使ってみたかった」とのこと ※注:編集部)。また、ネタの下のご飯にも一工夫されてるのも見逃せない。酢飯に細かく刻んだガリやカンピョウ、海苔をまぜ、さらにはツメダレでほんのり甘辛に味付けすることで、ネタを引き立て、さらには絶妙な一体感も生んでいるのだ。ちなみにお値段は1500円なり。
鮨兆の工夫はさらに続く。それはお椀が2種類用意されていることだ。豆腐の味噌汁とアラ汁。どちらも美味だから嬉しい。誤解されぬように伝えておきたいが、これは選ぶのではなく、両方ついてくるのだ。塩分を控えなくてはならないお父さんにとっては、鮨兆のランチの後は塩分を普段よりさらに控える必要が出てくるだろう。それでも両方とも食べたくなるハズ!!
極め付けは、同じ赤坂にある老舗和菓子店「相模屋」の黒蜜寒天のデザート。「鮨兆」と「相模屋」の関係は知る由もないが、鮨兆もランチを始めてから35年の老舗店。「相模屋」に至っては、明治28年(1895年)創業という、120年を超える超老舗だ。こんな一度に赤坂の名店の味が2つも楽しめるランチは他ではちょっとお目にかかれないのではないだろうか。
※本記事は赤坂在勤在住のライターA(30代独身男)が執筆しました。
お店情報
店名 赤坂 鮨兆 (あかさかすしちょう)
TEL 03-3585-7917
住所 東京都港区赤坂3-6-10 第3セイコービル 3F(地図を見る)
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