江戸時代からの歴史あるエリアには江戸の歴史を感じる料理がある!!
外堀通りを一本裏に入るとそこは静かなオフィス街。天丼が美味しい金子屋はそんな裏道にひっそりと構えている赤坂の人気店だ。実はこの店の周辺は江戸時代まで池のほとりであり、やがて茶屋ができて花街へと発展した経緯がある。そんな歴史あるエリアで、江戸を代表する料理である「天ぷら」をいただく。そう考えると胸が踊るのは筆者だけだろうか?まぁ歴史に関係なくてもオススメしたいほどの味を誇る店である。
金子屋の正式名称は“日本橋 天丼 金子屋 赤坂店”。「んっ?日本橋?赤坂じゃないのか?」と首を傾げる読者もいるだろう。実はこのお店は日本橋に構える人気天丼屋である「金子屋」から暖簾分けして誕生した店なのだ。赤坂店は2014年の6月にオープンした新しい店。しかし、その伝統の技と味はしっかりと受け継いでいる。そもそも、金子屋の創業者である金子真也は、日本調理師一心会の二代目会長であった金子半之助の孫。門外不出のレシピであった「江戸前の丼たれ」を現代に伝える店なのだ。かつて賑わった赤坂の花街であったエリアで、行列を作るのも頷ける。さぁ、さっそく、その天丼を見てみよう。
具沢山でご飯がまったく見えない。それもそのはず、具は舞茸、海老、イカ、小柱、ししとう(2本)、さらには卵と盛りだくさん。なお、海老、イカ、小柱は一口サイズではあるが、そのサイズこそが“天ばら丼”の名の由来だろう。とても食べやすく、非常に美味だ。海老は大きいだけが価値がある訳でないことを教えてくれる、筆者がそんな思いを知った味である。
具の中でもっとも特筆したいのが“卵のてんぷら”だ。中は半熟で口当たりがいい。熱い油で揚げられているのにも関わらずなぜ半熟なのだろうか?和食の熟練の技は摩訶不思議としか言いようがない。筆者にとっては、この卵こそがもっとも好きなてんぷらであるのだ。ちなみにだが「もっと食べたい」とう言う食いしん坊なお客のために「追っかけ」と呼ばれるてんぷらの追加サービスもある。アナゴ、キス、かき揚げ、海老、舞茸などが用意されているのだ。
そんなお腹も心も満足させてくれる「金子屋」だが、オフィス街では珍しく土日祝も営業している。さらには港区(台場除く)・千代田区だけの限定だが配達もしている。筆者も経験があるが、仕事が忙しくて外に食べにいけない時や、休日出勤の際にはもってこいだろう。また、赤坂に来たことがない人を連れて行くにも、きっと満足してもらえるはずだ。
※本記事は赤坂在勤在住のライターA(30代独身男)が執筆しました。
お店情報
店名 天丼 金子屋 赤坂店(かねこや)
TEL 03-6277-8660
住所 東京都港区赤坂2-9-2
ホームページ http://www.hannosuke.com/
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