天才が生み出すディープな中華料理「黒猫夜」
多くの飲食店が軒を連ねる赤坂。特に中華料理の店はあちらこちらにあり、中国人の料理人が腕を振るっている。広東・四川・飲茶など、多彩な中華料理があるが、今回は筆者が個人的にベスト5に入ると思っている中華料理店を紹介したい。圧倒的な存在感を誇るランチを提供する「黒猫夜」だ。赤坂見附駅からほど近くにあるこの店を知る人は、その多くがその味の虜と言える。当然、筆者もその味には敬意を払っており、10年以上も昔からのファンなのだ。
店内は中国の片田舎を思い起こさせるインテリアであり、人民服と自転車でエネルギッシュな人々が大勢いた社会主義の古き良き中国を彷彿とさせる雰囲気だ。4000年の歴史を誇る中国文化ではなく、近代の中国なのだ。そんなお店の料理は中華料理のセオリーに囚われることがない。そんな黒猫夜のランチは潔く、週替わりで1種類のみ。しかしその味は毎週通っても飽きないほど絶品であり、ある種の感動を与えてくれる。
例えば、筆者が伺った日のメニューは「魯肉飯(ルーローハン)」。ルーローハンとは台湾の料理で一般的に甘醤油で煮込んだ豚肉のかけご飯のことだ。現地では夜市などで食することができる。しっかりとした味付けで甘辛い。しかし、ここ黒猫夜の場合は一工夫が天才的に美味しくさせる。その工夫が「オクラ」と「トロロ」だ。これが甘辛い餡に絶妙に合い、箸を進ませるのだ。まさにジーニアス。
そんな黒猫夜のホームページを覗いてみると、『幻の中国野菜を追い求めて&日本初のプロジェクトX計画』という興味深いコーナーを発見。徹底的に味を追求しているのであろう。仕入れるだけでなく、自社で野菜の栽培なども行なっているようだ。さらには、毎年のように中国に渡り現地の味を研究しているページも発見。昔の偉人が言った「天才とは1%の才能と99%の努力で生まれる」という格言を思い出す。いや、恐れ入ります。
そんな天才たちのお店「黒猫夜」。いささか見つけにくい場所にあるが、本場中国に行くよりも手軽に行くことができることは間違いない。筆者がお勧めするのは土曜日。ビジネスパーソンの少ない週末にじっくりとジーニアスな料理を味わってほしい。
※本記事は赤坂在勤ライターA(30代独身)が執筆しました
お店情報
店名 黒猫夜(クロネコヨル)
TEL 03-3582-3536
住所 東京都港区赤坂3-9-8 篠原ビル 3階(地図を見る)
ホームページ オフィシャルサイトへ
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